技術情報

TECHNICAL INFO.

タンクバルブは主に工場設備にある反応槽の底部にて、反応槽内部の流体を排出する用途として使用されています。
弊社の主力製品である「フラッシュボトムタンクバルブ」は、ユーザーの使用環境や仕様条件などを考慮し、特殊な機構を設けた付加価値の高いバルブです。
点滅しているの箇所をクリックすると、説明がご覧いただけます。

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二つの弁形式

弊社のタンクバルブは、大きく分け2つの弁形式(外弁式・内弁式)に分けることができ、使用流体や反応槽内部への圧力状況により有効な弁形式を選択できます。
バルブの作動と流体制御の原理区分としては、弁体を弁座に押し付けることで流路を遮断し、流体を閉止する制御方式を用いています。外弁式と内弁式

幅広いサイズと圧力に対応したフランジ接続設計

フランジ規格やバルブの基本設計はJIS10K(日本工業規格)に基づき設計されています。
また、お客様のご要望に合わせ、反応槽内部の圧力や温度に適した設計をご提案いたします。

無駄のない排出構造

タンクバルブはその構造上、バルブ開放時においても流路に弁体や弁棒が留まるため、少なからず流路の妨げになってしまうデメリットがございます。
弊社のタンクバルブは、そのデメリットを解消し、かつタンク内溶液を短時間に多量に排出できるよう、一次側サイズを二次側サイズより大きくすることを基本設計としております。外弁式(開状態)と内弁式(開状態)

優れた耐食性・耐摩耗性

主要部はステンレス鋼を使用しており、耐食性・耐摩耗性に優れております。また、特殊鋼材にも対応しております。

非回転弁棒式

シート部や弁棒摺動部に回転による傷が付かないため、グランド部からの漏れの発生を防ぎ、永続的に使用することができます。
グランド部はPTFE製グランドパッキンを標準とし、グランド・パージも可能です。

使用環境に合わせた駆動方式

バルブの駆動方式は、手動型と自動型に分かれており、用途や使用環境に合わせ、最適な仕様のバルブを選択できます。
近年では、設備の安全や合理化を目的とした集中制御化や自動制御化が進み「自動型」のバルブが広く採用されていますが、弊社では様々な流体制御の問題に対応できるよう、多彩なラインナップを用意しています。
詳細については、製品ラインナップの各アクチュエーター、オプションのページをご覧ください。

ディスク形状とバルブシール部の構造について

ディスクはバルブの開閉機能を果たす部分で、ディスク(弁体)とシート(弁座)が密着して流れる流体を閉止させます。そして、流体制御機能を十分に発揮するためには、バルブシール部の漏れに対する信頼性の高さが非常に重要になります。
配管途上に取り付けられたバルブに漏れが生じることは、バルブより下流の問題の起因となり得るだけではなく、上流での製品生産にも多大な影響を及ぼす場合があるからです。

バルブシートの仕様は、流体の成分や温度等により大きく左右されるため、流体の仕様や用途に応じてシートを選定する必要があります。
弊社のタンクバルブにおいては「メタルシート」と「ソフトシート」という材質による2種類のタイプに分類することができます。
下図は外弁式用ディスク

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ディスク及びシートともに金属製であるため、高温流体に対しても使用することができます。
また溶着などによるシート部の硬化処理を施工することで、粘性やスラリー性の流体に対してより効果を発揮します。

  • シート部硬化処理(Co-Cr-W)
  • 接液指定部硬化処理(Co-Cr-W)
  • 接液部全面硬化処理(Co-Cr-W)
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シート部が非金属部品で構成されたタイプです。
シート部分の摩耗の軽減やシール性の向上が期待でき、またPTFEなどを使用しているバルブシートを交換することが可能なため、メタルシートの製品と比較してメンテナンス性が高いです。一方でシートの耐熱温度以上の高温流体に弱いため、この点において使用条件に制限があります。
最高使用温度をご確認下さい。

取り扱い材質一覧

弊社標準の取扱材質
本体(鋳物) 要部(鋼材)
SCS13A (JIS G 5121) SUS304 (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS14A (JIS G 5121) SUS316 (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS16A (JIS G 5121) SUS316L (JIS G 4303) (JIS G 4318)
その他取扱材質(国内規格品)
本体(鋳物) 要部(鋼材)
SCS10 (JIS G 5121) SUS329J4L (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS11 (JIS G 5121) SUS329J1 (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS18 (JIS G 5121) SUS310S (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS19 (JIS G 5121) SUS304L (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SUS317L相当材質鋳物 SUS317L (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS13 (JIS G 5121) SUS304 (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS14 (JIS G 5121) SUS316 (JIS G 4303) (JIS G 4318)
SCS16 (JIS G 5121) SUS316L (JIS G 4303) (JIS G 4318)
海外規格材質取扱実績と組み合わせ
本体(鋳物) 要部(鋼材)
CF8 (ASTM A 351) SUS304 (JIS G 4303) (JIS G 4318)
CF8M (ASTM A 351) SUS316 (JIS G 4303) (JIS G 4318)
CF3M (ASTM A 351) SUS316L (JIS G 4303) (JIS G 4318)
CF3 (ASTM A 351) SUS304L (JIS G 4303) (JIS G 4318)
ニッケル合金(旧ハステロイ)
本体に鋼材を使用する場合は削り出しとなります。
本体(鋳物) 要部(鋼材)
CW12MW (ASTM A 494) ALLOY C-276 / MA276
CX2MW (ASTM A 494) ALLOY C-22 / MA22
N12MV (ASTM A 494) ALLOY B / MA-B
N7M (ASTM A 494) ALLOY B-2 / MA-B2
MCアロイ MCアロイ
MAT21 MAT21
その他特殊材質取扱実績
本体に鋼材を使用する場合は削り出しとなります。
ニッケル 鋳造実績あり
チタン
ジルコニウム
カーペンター20
インコネル600
タンタル
アロイ20
メタルシートオプション
シート部硬化処理(Co-Cr-W)
バルブシートとディスクシートの両側に高硬度のCo-Cr-W合金を溶着することで、両シート部を硬化させ、バルブシール部の傷つきを抑制する仕様です。ご希望に応じて、ディスク側シート部にはPTFEなどのソフト材質を使用し、バルブ側シート部のみ硬化処理を施すことも可能です。
接液指定部硬化処理(Co-Cr-W)
高硬度のCo-Cr-W合金をご指定箇所に溶着させます。バルブシール部のみならず、ご指定箇所に硬化処理致します。
接液部全面硬化処理(Co-Cr-W)
高硬度のCo-Cr-W合金を接液部全面に溶着させます。

本体に鋼材を使用する場合は削り出しとなります。

ソフトシートオプション
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
バルブシール部にPTFEを使用した製品です。化学的に安定しており、耐食、耐熱に優れ、かつ高いシール性を有します。
色/白 最高使用温度/100℃
GF PTFE(グラスファイバー入り)
GF PTFE(グラスファイバー入り)
充填剤としてグラスファイバーを含有させたPTFEで、充填剤の入っていないPTFEと比較して、耐クリープ性、耐熱性に優れております。
色/乳白色 最高使用温度/120℃
CF PTFE(カーボン入り)
CF PTFE(カーボン入り)
充填剤としてカーボンを含有させたPTFEで、充填剤の入っていないPTFEと比較して、耐クリープ性、耐熱性に優れております。
色/黒(光沢なし) 最高使用温度/150℃
PTFE+PFA
PTFE+PFA
PTFEの持つ耐熱性、耐薬品性に、PFAの特性を併せ持つ、非常に優れた材質です。
色/白(やや半透明) 最高使用温度/200℃
PTFE+PFA共重合体
PTFE+PFA共重合体
色/白(半透明) 最高使用温度/200℃
硬質グラファイト
硬質グラファイト
グラファイト(黒鉛)を高温高圧で成型した材質で、高温での使用が可能です。耐熱性に優れ、自己潤滑性を有します。
色/黒(光沢あり) 最高使用温度/400℃
クロロプレンゴム
クロロプレンゴム
天然ゴムよりも耐熱性、耐油性、耐薬品性などに優れたゴムです。
色/黒(光沢なし) 最高使用温度/90℃

最高使用温度は、あくまでも提供元メーカーによる値であり、形状寸法などによって異なります。ご選定にお悩みの場合は、都度ご相談ください。